保有技術
アグリサイエンス事業部においては、データ活用型有機農業の栽培と経営技術を体系化し、日本と世界で普及させることを目指しています。
そのベースには「最新の技術を使って自然の力を最大限引き出す」というコンセプトがあり、技術を体系化するための基礎として、5つのコア技術を中心に技術開発に取り組んでいます。環境に優しい生産技術を、科学的に真正面からとらえ、自社の野菜生産現場で検証し、世の中に普及していきます。
5つのコア技術
1.生育シミュレーション
世界の気象データを基に、それぞれの地域での1時間ごとの屋外温度と日射量を推定。さらにハウスの構造や設定情報をもとにハウス内データに変換します。
温度と日射量および作物ごとの生理特性をもとに光合成産物の総量を求め、さらに果菜類の場合は光合成産物の転流と果実成熟のアルゴリズムを用いて、作物の収穫量がいつどれくらい得られるのかをシミュレーションします。2.土壌肥料ゲノミクス
よく育ち病害虫にやられにくい土と、そうでない土は何が違うのか? 土の物理性、化学性に加えて生物性にも着目し、ゲノム解析技術を活用して解明。総合的な土づくりのための基礎技術です。
3.環境制御
作物が良く育つ環境を実現するためには、何をどのように計測し、どのように制御すればよいか?
そのなかで構築したのが、光の強さとCO2濃度に応じて光合成が最大になる温度を自動的に求めて制御する
「光合成最大化アルゴリズム」を搭載したハウス環境制御装置"Harmony"。
現状は自社販売は行っておらず、ライセンス供与のみとさせていただいておりますので、
特許およびソフトウエアのライセンス供与にご興味のある方はお問い合わせをお願いします。4.栽培管理
安全でおいしい作物を、安定的に生産効率よく作るには日々どのように管理すればよいのか?
IPMや樹勢管理、微生物の相互作用の解明など、有機栽培独特の技術を散りばめた現場管理技術。5.農業用センサ
生体センサ:植物の生体を傷つけずに現在の状態を可視化する。分光技術や画像処理を用いて夢のようなセンサを実現。環境制御や栽培管理に活かしていきます。植物の茎や葉に含まれる硝酸態窒素濃度を分光計測によって非破壊リアルタイム計測できる技術を構築。